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研究内容

研究内容

POSSを基盤としたデザイナブルハイブリッドの創出

分子内にガラス成分を有するかご型シルセスキオキサン(POSS)を高分子材料中に添加すれば、容易にハイブリッド材料化が達成できると考えることができます。この考えの元、既存のハイブリッド材料の高性能化やさらなる機能の追加やこれまで無機成分の導入が困難であった材料のハイブリッド化が可能となりました。そして、トレードオフとなる物性の両立や、全く新しい機能の発見につながりました。

ヘテロ元素・無機元素の新機能探索

高分子材料は我々の身近なところから、車、飛行機、光学・電子素子など最先端のデバイスにまで応用が広がっています。一方、これらを構成する高分子は、未だ炭素・水素・酸素・窒素など数種類の元素であり、周期表を見るとまだまだ多くの元素を活用する余地が多分に残されているといえます。様々な元素の特性を理解し、自由自在に使うことができれば、既存の材料の高機能化のみならず、新奇の物性とそれに基づく材料創出につながることが期待されます。このような考えの元、様々な元素から成る機能の最小単位である「元素ブロック」、有機と無機がナノレベルで融合させた「有機−無機ハイブリッド」、プログラムに従って無機成分を高分子中に配置し機能を発現する「複合材料」をツールとして、元素の新しい“顔”を発見することと機能材料として世の中に出すことを目指し、研究を進めています。

特殊構造を用いた共役系分子・高分子の構築と機能発現

π共役系中に特殊な構造を組み込むことで、新奇の物性発現が期待できます。例えば、三つのベンゼン環が縮環したフェナレンはアニオン状態が安定ですが、窒素を導入することで中性状態で存在させることができます。こうして得られたアザフェナレンでは、HOMOがつながっているのにLUMOは孤立しているなど、極めて特殊な電子共役系が得られることが明らかとなりました。また、カルド構造を利用すると共役系を相互作用無く集積配置することができ、多色発光など有用な光学特性を発現させることができます。

人工物模倣生体関連材料の創出

生物の仕組みを模倣して高機能性材料をつくるという研究は多くの成功例とともに最先端の学問分野として活発に研究が進められています。一方、その逆はあまりありません。現代社会には様々な高分子材料が存在し、それらの機能の発現メカニズムを生体材料の開発に応用すれば常識外の材料ができるのではないかと考えました。その結果、例えば、高分子の耐久性を向上させる機構を元にするとMRI造影剤の感度が100倍向上したり、有機ELのエネルギーロスのプロセスを生理環境下で再現することで光の高エネルギー化が可能となったり、LSI作製で使われているレジスト材料にヒントを得て反応率1200%の光駆動型薬剤放出など、変わった材料がいくつもできてきました。